ソフトSM講座2 | アダルトグッズなら「女性も安心KIYO」



第2講:ノーマルからSMの入り口まで
◎ノーマルとアブノーマルの区別は?
よくセックスについての話で、「ノーマル」と「アブノーマル」という区別が出てきます。もし、セックスを「人類という種族保存のための生殖活動」と捉えるなら、受精から受胎、そして出産に至るプロセスに必要なものだけが「ノーマル」であり、それ以外は全て「アブノーマル」ということになってしまうでしょう。
けれども、保健、医療状態が向上した今日、セックスを生殖のためだけに考え、「子供さえ産まれれば…」と考える人は非常に少ないことでしょう。
楽しむためのセックス…今や、誰もがそれを求めているのです。
楽しむためのセックスを考えるとき、「楽しめる」限り、ノーマルもアブノーマルも、区別はありません。法律に触れない限り、そして他人に
迷惑をかけない限り、大人としての自覚を持った大人の人同士が楽しめれば何をやっても許されるでしょう。
◎ノーマルとSMとの境界線
第1講で、女性にとって、SMへの一線を越えることがどれほど心理的に勇気のいることかについてお話ししました。しかし、その「一線」とは、結局、それまでのセックスライフの体験とか、いわゆる世間の常識とかの枠内で、女性の方が勝手に引いた「線」なのです。
 楽しむためのセックスという点から見れば、ノーマルとアブノーマルの区別などないという、上で書いた考え方からすれば、そうした「一線」は簡単に越えることができるといえるでしょう。
というより、線などはもともと実際には引かれてはいないはずなのです。
もし女性の側にそうした「一線」がしっかりと引かれてしまっているなら、それを消し去るのが、男性側の役割だとも言えるでしょう。
◎どうしたら「一線」を消せるか?
第1講でも強調しましたが、SMまで行かなくても、そもそもセックスには、愛情と信頼関係が不可欠です。
以下の話は、その最低限の条件が満たされていることを前提に進めます。また、(これはこのシリーズ全体を通しても言えることですが)セックスやSMには個人差があります。そのため、実際の場面では、このシリーズでの筋書き通りにならなかったり、このシリーズでの慎重さがかえって不要だったという場合も充分予想されます。
あくまでも、このシリーズは「参考までに」、個々人の責任においてお読み下さい。
さて、「一線」を消す方法…それは、その「一線」を意識させないことです。
 具体的に言えば、いわゆる「ノーマル」で始めたのに、いつの間にか気が付いたらソフトSMをやっていた…という風に持っていくのがベストでしょう。そうすることで、乗り越えられるべき「一線」は、結果的に引かれていなかったことになるわけです。
◎SMの本質は何か?
では、実際にどのようにして、「気が付いたらソフトSMをやっていた」状態に移行したらいいのでしょうか?
それを考えるためには、「SM」の本質とは何かをちょっと考えて見る必要があります。
もちろん、本格的に「SM論」を展開するのがこのシリーズの目的ではないので、以下、かなり端折って独断的に書かせていただきます。
例えば、SMでは、縄、ロープ、枷等の拘束具が付き物です。
こうした拘束具がないと、例えばハードSMで必ず出てくる鞭打ちなどは不可能です。
相手は逃げ回ってしまいますから。蝋燭責めにしても同じです。相手が自由に動けたのでは、話になりません。(既に調教済みで、拘束されなくても自らじっと動かずに居られる…というのは究極的理想ですが、ここではそれ以前が問題とされています。)
拘束こそは、SMの基本と言えそうです。その辺にSMの本質が潜んでいるような気がします。
では、拘束の本質は何でしょうか?言うまでもなく相手の自由を奪うことです。
では、何の自由を、何のために?
ここで思い出していただきたいのが、今回の初めの方に書いたことです。
つまり、私たちは、セックスを楽しもうとしているのです。楽しみのためのセックス。
ソフトSMがその「楽しむセックス」を目標にしているのであれば、拘束の目的も自ずと見えてきます。
そうです。拘束とは、快楽を得ようという自由を、より一層の快楽を手に入れるために、敢えて奪うことなのです。
◎絶頂を先延ばしする
ひとたびこのようなSMにおける拘束の本質を掴んでしまえば、ノーマルからSMへのスムーズな移行は非常に楽です。
具体的に言えば、絶頂を敢えて先延ばしする、というテクニックを使うのです。
絶頂というのが、快楽のためのセックスの目標到達点であり、SMはその手段であるとなれば、そのテクニックの意味もお分かりいただけるでしょう。
イキたい、という自由を奪う、先延ばしする…。目前に、手を伸ばせば届きそうなところまで来ている頂上を、ふいと取り去ってしまう…。
これこそ、ロープも縄も手枷、足枷も使わない、最も(女性に取っては)「ノーマル」と感じられる、SMに相当するのです。
そして、その、ほとんど女性が理性を失いかけている時に、さりげなく、次回、物理的に拘束する=SMに入る、ことを仄めかすのです。これは一種のサブリミナル効果があるとさえ言えるでしょう。
◎絶頂先延ばしの仮想場面の会話モデル
以下に、そうしたノーマルからSM的状況への移行を、会話モデルで示します。
もちろん、まだ、器具等は一切使用していない状況です。
挿入後、ある程度時間が経過した辺りから始めます。

女:ね、早く、お願い…。
男:まだだよ。我慢すれば我慢するほど、後がいいんだから。
女:そ、そんなこと、言ったって…。
男:う、喰い締めてきて、いる。俺も我慢するから、○○(相手の女性の名)も、我慢しなけりゃ、駄目だ。
女:イッちゃい、そ、う…。
男:今、イッたら、許さないぞ。我慢、するんだっ。
女:もっ、だめ、だめなの、よ。
男:そ、そんなに動くんじゃ、ないっ!言うことが聞けないんなら、こ、今度、動けないようにしてしまうぞ!
女:そ、そんな、いやよっ、ああっ、もっ、もっ、もー、だ、めーっ!
男:が、我慢、するんだ、まだ、イッちゃ、駄目だ!あっ、あ、うーっ!

上の会話モデルで、男が次回の拘束を仄めかした時、女性が拒絶の台詞を吐きながらも、男のその宣告がいわば引き金のようになって、一気に絶頂に達していることにご注意下さい。
 これは実際に非常によく経験することです。女性は、自分が拘束されている姿を想像し、それによって被虐的ナルシシズムに溺れ、それが一気に絶頂感を引き寄せるのです。特に、事前に、先回お話ししたようなソフトSMビデオで拘束された女性が快虐感に酔いしれるのを見せられたりしているとこの傾向が一層著しくなります。
 それから、こうした会話の後で、いわば事後の会話で、「○○(女性の名)の、我慢している顔…いいなぁ。感動したよ。凄くきれいだった。それに、せっぱ詰まった喘ぎ声がどんどん、高まっていくのもたまらなかったよ。あんな顔を目の前に見せられて、あんな声耳元で聞かされたら、どんな男だって、我慢できなくなっちゃうな…。でも、イク直前で、もっとじっとして我慢してくれればもっとよかったかも…」などと、女性の虚栄心、自尊心を擽る言葉を掛けてやるのを忘れないようにしましょう。女性は、男性が喜んでくれるのを、男性が考えるより以上に大切に思うものなのです。
 また、「どんな男だって」という表現が入っていることに注目して下さい。
 女性は、他人の評価を非常に気にします。だからこそ、あれほど流行に敏感なのです。
ですから、「どんな男だって」と、今、目の前にいる男性以外の視線を意識の中に呼び込むことで、この煽ての台詞が、非常に強力な客観性を持って女性の脳裏に焼き付けられることになります。
 そして、最後に、「もっとじっとして我慢してくれればもっとよかったかも…」という台詞が添えられていることが、一番大切です。この台詞の深ーい意味を知っているのは、あなただけかもしれませんが、これによって、次回のSMプレイへのレールはしっかりと敷かれたことになります。
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