ソフトSM講座12 | アダルトグッズなら「女性も安心KIYO」


第12講:限りなき悦楽を求めて
本シリーズもいよいよ最終回これまで触れる機会がなかった話題や、一応は触れても、
十分掘り下げられなかった話題など、いくつかの事柄について書いてみましょう。
◎鞭は?
まず、最初に「鞭」の話題です。
これまで、本シリーズでは、鞭についてはほとんど触れませんでした。その理由は一つには本シリーズが、ハードSMでなくソフトSMの入門編だったから、という理由があります。けれどももっと本質的な理由もあります。

手首をまとめて、天井から垂れたロープに吊り上げられ、両脚は大きく開脚させられ、左右の足は床に置かれた竹竿に2メートル近くも間隔をおいて縛り付けられた全裸の女体に容赦なく鞭が振り下ろされる…
などというのは、おそらくSの気が全くない男性でも興奮させられる図でしょうし、ましてや、Sの気が少しでもあれば、もう、興奮の極に達することでしょう。

 けれども、鞭はあくまで皮膚感覚の責め具です。
SMについては、人の数だけ感覚と趣味の相違があるとよく言われますが、大きく分けると「皮膚感覚派」「内感派」とに分かれるような気がします。

 皮膚感覚派の代表格は、鞭と蝋燭責めです内感覚派の代表格はバイブ責めとアナル責めとでもなるでしょうか。
もっともこれはあくまで男性側が、外側から眺めた場合の話で、身体の構造からして外部のものを内部に取り込むようにできている女性は、皮膚感覚的な責めも内部に引き込んでしまう傾向があることは事実です。ピシーッと打たれた鞭の痛さを、皮膚の表面から、中の筋肉へと取り込んで自分のものにしてしまう…SMに慣れた女性にはそういう習性があるようです。
◎蝋燭は?
蝋燭も同様です。蝋涙が、皮膚に達した瞬間の、あのチクッと言った感じの痛覚。
そして一瞬の後に、そこから内部にズーンと浸透してくる熱感…。ここでも、鞭の場合と同様、男性の目には皮膚感覚と思える責めの矛先は、実は皮膚から内部へと取り込まれているのです。

 ただ、鞭にしても、蝋燭にしても、見ている男性からは、皮膚を痛めつけ、皮膚を汚しているように見受けられます。美しい女性の肌を汚す…そこに無上の快感を見いだすS者も少なくないとは思いますが、SM体験の浅い女性の場合、身体のどこであれ、そして、何によってであれ、肌に傷を付け、汚されることに嫌悪感を感じるのは当然です。

段階がだいぶ進んで、女性自らが、「鞭で打って!」「蝋燭を垂らして…」と言い出さない限りは、やたら鞭責め、蝋燭責めに走るのはリスクが大きいと心得ましょう。
◎浣腸は?
  これは、前回に取り上げた「潮吹き」の、さらに上を行くものと考えられます。放尿でさえ、あれほど恥ずかしく、抵抗があるのですから、排便を強制されるとなれば、それに対する羞恥心から来る苦悩は想像を絶するものがあります。

ただ、鞭や蝋燭と違い、排便行為そのものは毎日のようにトイレで行っていることであるし、そもそも排便行為は人が生きていく上で、飲食と並んで必要不可欠な行為です。
外から強制的に与えられる苦痛である鞭や熱蝋とはそこが決定的に異なります。
しかも、強制的とは言え、浣腸は医療行為としても行われ、また、便秘がちの女性は自分で日常浣腸を行っているのですから、結局、他人によって−−しかも、自分が愛する男性に−−よって浣腸をされ、排便を見られる…というその点が問題になることになります。

 その上、浣腸による強制排便は、女体の内側からの欲求です。
皮膚の外側から与えられる苦痛とは本質的に違います。
体内から、それまで身体の一部であったものを排出する、という点では、出産にも比較することができます。

しかも、経産婦の場合、分娩の直前に浣腸をされるという体験を持っています。(分娩時、息んだ際に排便に及んで、産道口や生まれ出てくる胎児を汚染してしまわないようにです。)つまり、出産体験と浣腸体験は分かちがたく結びついています。

 こうしたいろいろな理由から、「潮吹き」に成功した後には、浣腸プレイと進むのは少なくとも女性にとっては、それほど無理があることではありません。

ただ、尿と異なり、便の異臭は始末に負えないものです。尿は排尿時、およびその勅語はほとんど匂いません。
尿独特の匂いは、時間が経って、空中の酸素と化合して酸化するために生ずるのです。
それに対して、便は排便時から、異臭が漂います。

「潮吹き」と異なり、寝室で浣腸プレイをするわけに行かないのはそのためです。で、わざわざトイレやバスルームに赴かなければならず、なかなか大変なことになります。
結局、浣腸プレイよりは、アヌスバイブやアヌスボール、アヌスビーズなどを使ってのアヌスプレイが代案として浮上してくるわけです。
◎アヌスプレイの難しさ
アヌスプレイに入る前に大切なことは、女性はアヌスを見られたり、ましてや、触れられることに非常に抵抗感を持っているという事実をわきまえておくということです。

Vは、そもそも男性自身を受け入れる器官としてできているので、相手が愛する男性ならむしろ喜んで触れさせ、受け入れるものです。ところが、Aの方は、本来排泄器官として身体に備わっているため、それを性感器官として認めることに対して、本能的に拒絶反応が起きてしまうのです。

また、「排便器官なのだから、汚い器官」という、抜きがたい先入観も否定できません。
 そんなわけで、アヌスプレイに入るためには、Aについてのこうした拒否反応を何とか取り除くことが先決です
この難関さえ突破してしまえば、後は非常に楽なものです。
◎アヌスに触れる
Aに触れる、そして、できれば舐め回す…。これができればアヌスの征服は完了したとさえ言えます。
 上に書いたように非常に護りの堅いアヌスですから、これを攻め落とすのはかなりの難問です。
なぜ難問かというと、物理的に両側から双臀がしっかりと覆い隠しているからです。

普通の状態で、ここに掌を挿入して、割り開こうとしても、双臀がぴったりと閉じてしまい動きがとれなくなります。
 これに対しては、俯せに寝かせ、両脚を大きく開かせた状態で拘束し、腹部から腰にかけて硬めの枕や座布団など重ねて敷き込んで、腰から臀部を高く掲げさせるしかありません。

こうすると、アヌスが天井向けて高々と突き上げられ、しかも、大開脚のため、双臀も攻撃の指先、舌先を拒めないということになります。ただし、足首の拘束具から伸びるロープが緩いとたちまち膝が曲がり、双臀に余裕ができて、閉じてしまうので、かなりきつくぴーんと張るのがコツです。
このポーズは、女性にとってはかなり辛いので、ソフトSMのコースとしては最後の仕上げくらいの段階でないと拒否されてしまいます。

 さらに、アヌスに指で触れる場合、かならずローションで指先とアヌス自身を濡らしておきましょう。
本来は、仰臥ポーズでVやCを刺激し、愛液をたっぷり溢れ出させて、その愛液でアヌスを濡らしてから…
というのが自然なのですが、それはあくまでアヌスプレイを積極的に受け入れるほどに女性が慣れている場合。
そうでない初心者の場合、やはりローションの助けを借りる必要があります。

 もちろん、爪先は滑らかにして菊襞に傷を付けることのないよう配慮しておきます。
 どうしてもアヌスに触れられることを拒否する場合は、バイブなどで、クリを刺激して、絶頂寸前まで追い込み、ほとんど惑乱状態になった頃を見計らって、後ろの方の攻撃を開始するという手があります。
要するに、もうほとんど訳が分からない夢中状態になった隙を狙うわけです。

 理想を言えば、Aに触れ、入念なマッサージから、指の挿入、そしてその場で回転、屈伸を繰り返し、そのまま、CないしVのバイブ攻撃を浴びせて、イカせる…というのがよいのですが、最初はなかなかそううまく事が運ばないでしょう。
 ただ大切なのは、抵抗が強いAだけに、前からの快感をいわば餌にしてうまく導いていかないといつまでも開発ができないということです。
 その代わり、成功すれば本当に素晴らしいSM境が開けます。CやVだけでイクのと違い、Aによる絶頂は、長時間続くのが特徴です。
前にC-Vバイブ、後ろにAバイブを挿入し、反応を見ながら、バラエティーに富んだ操作を続けていると、大体、それまで、「いやっ!」「あっ!」「いいっ!」といった、「ア行」の上の方の音が中心だった喘ぎ声が次第に「うっ!」「うむっ!」「おっ、うっ!」といった、「ア行」の下の方に移っていって、深く、重い快感になっていったことが、喘ぎ声だけを聞いても分かるようになります。

 そして、いよいよアヌスによる絶頂が始まると、ほとんど、舌を使っての発声は姿を消して、唇をしっかりと閉じたまま、「うむむーーっ!」といった感じの呻きが間歇的に絞り出されるようになります。
そして、突き上げられた臀部はぶるぶるっ!と震えたかと思うと、ぐいぐいと突き込むような動作や、「もりもりと」としか表現しようのないような筋肉の緊張を伴った盛り上がりを見せることになります。
その合間に、「はっ、はーっ!」と、まるで部屋中の空気を吸い込んでもまだ吸い込み足りないとでも言いたげな呼吸が入りますが、すぐにまた、「うん、むーっ…!」と呻きます。

ぴーんと伸ばされた大腿から脹ら脛にかけては、細かな痙攣が走り、膝の裏の筋がぴくぴくと浮き立ちます。前と後に挿入されたバイブレーターには、女体の収縮がそのまま伝わるので、そのバイブレーターを握った掌、指先に女体のおののきがそのまま伝わってきます。実に生々しい感じです。
 女体が本当に「イク」、「イキっぱなしになる」とはこういうことなのか、と思わず大きく吐息をつかずにはいられないものです。
 ソフトSMの究極の到達点がここにあると言ってもよいでしょう。
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