ソフトSM講座7 | アダルトグッズなら「女性も安心KIYO」


第7講:バイブプレイはSMのアルファでオメガ
◎大切なサイズ問題
世の中にはSM用器具がたくさんあります。その種類の多さと言ったら、本当に驚くばかりです。
小は指先ほどのものから、大は四肢を伸ばし切っても十二分に余裕があるほどの、「器具」というよりは、「構造物」と呼んだ方が適当なものまで実にさまざまです。
「構造物」的SMプレイ器具には、木馬や十字架、吊り責め用具等、個人ではちょっと手が出ないものや、仮に購入できても、設置場所に困るものが大部分です。
特に、部屋や、場合によっては建物全体の改築が必要なものまであり、日常的な使用はまず不可能でしょう。
 その点、いわゆる「大人の玩具」は、「玩具」の名の通り、小さくて、軽便で値段も手頃です。
保管も、引き出しの奥や押入の隅、あるいは、本の形をして中が刳り抜かれている「秘密の箱」などに隠し持っておくことができるので簡単です。
 そして何よりも、女性の恐怖心を煽らずに済む、という利点があります。SMに対する女性の側の抵抗は、本シリーズで最初から、繰り返し書いてきたことですが、「サイズが小さい」というそれだけで、女性の恐怖心は大いに和らぎます。
 逆に言えば、いわゆる「大人の玩具」の中でも、サイズが大きめのものは、性能、機能はともあれ、SMに初(うぶ)な女性は一目見ただけで恐怖心を掻き立てられてしまいます。
 もちろん、ある程度経験を積んでいる場合は、むしろ、大きめの方が、期待感が盛り上がって効果的ですが、このシリーズで中心としている、ごく初期の場合は、やはり「サイズはできるだけ小さめのものを」…をモットーにしておくとよいでしょう。
◎抵抗のないバイブレーター
 さて、大人の玩具の筆頭と言えば、バイブレーターです。
なぜでしょうか? まず、女性の側から見て、「異物感」が少ない、ということがあります。
以前、このシリーズでも書いたように、生殖ということのみをセックスの目的と考えれば、男性自身以外の物は全ては、女性自身にとって、「異物」になるわけですが、
その男性自身を形取ったバイブレーターは、異物感が少ないわけです。かと言って、あまりに精細に色、形、サイズを男性自身に模してしまうと猥褻な物品を展示、販売してはいけないという主旨の法律に引っかかる恐れがあります。
そこで、程良く、色や形や模様が、実物の男性自身とは変えて作ってあります。
 色について言えば、主流はピンクとブラックでしょう。当然ですが、最初はピンク系がお勧めです。
ピンク系は、女性の衣装や化粧品、持ち物を思い出すまでもなく、女性には馴染みのものだからです。
ただ、普段から、ブラックのコンドームをよく使っている場合は、ブラックも心配なく使えます。
逆に言えば、どうしてもブラック系を使いたいなら、最初はピンク系を使い、慣れたところで、ブラックのコンドームをそれに被せて、疑似ブラック系バイブレータにして使い、次の段階でブラック系に進むというのが無理がありません。
 さらに、最近のバイブレーターは、質感が昔のものと違って非常によくなっています。
表面の「肌合い」、滑らかさ、弾力性、程良い抵抗感…こうしたいろいろな要素が総合されて見た目にも、触れた手触りも、「ちょっと試しても悪くないかも…」と思わせてしまう、馴染み易さがあります。
◎バイブは複数の使い分けを
 すぐ上の項で、ピンク系とブラック系のバイブレーターの使い分けの話をしましたが、実はこれは色に限ったことではありません。
バイブレーターは少なくとも2種類、理想的には3〜4種類を用意して、使い分けるべきです。
しかもこれは「相手によって使い分ける」という意味ではありません。もちろん複数の異なる相手がある場合には、用意すべきバイブレーターの種類はさらに増やす必要があるでしょう。
というのは、バイブレーターは、モデルによって、使用感が微妙に異なるからです。
実はその微妙な差が、同じ相手でさえ、その女体の生理と心理に計り知れないほどの大きな影響を与えるのです。
 例えば、「初心者だから…」と思い込んで、非常な小型のもの1つだけを用意して臨んだとしましょう。
実際に使ってみたら、その小型で弱い物では満足できないことが分かったとします。もし、その1つだけしか用意してなかったら、女性には不満だけが残ってしまいます。「SM、って、もっと激しく気持ちよくなれるものだと思っていたのに…」という先入観がその段階で植え付けられてしまうと、先に進むのが難しくなります。
 もし、もっと大きく、圧迫感のあるものを欲しがっていると見たら、即座にそれに切り替えられるだけの周到な準備が必要です。
ただし、この場合も、相手がもっと強い刺激を欲しがっているからといって、無条件に与えるなどという安易な道を選んでは、いけません。焦らして焦らして焦らし抜いて、「もう、言うことは何でも聞きますから、だから、お願いっ!もっと、もっと強いのを…下さいっ!」と叫んで懇願するまで、与えないことです。もちろん、目の前には例えば、黒くて、太く、逞しいバイブレーターにスイングをオンにした状態で、これ見よがしに見せつけながら、焦らすのです。既にそうした行為が効果覿面のソフトSMになっているのです。
◎強いばかりが能じゃない
ところで、バイブプレイというと、強度調整スイッチをやたらと「強」にしたがる人がいます。
これは特にお若い男性に多いようです。血気盛んな年頃ですから、遮二無二、強くしたがる気持ちは十分分かるのですが、女性の立場からすれば、いきなり「強」では、心理的にも肉体的にも、準備をする余裕がないことになります。これはいけません。
女性は男性と違って、心理的にも肉体的にもかなり長い準備期間が必要です。このことは、SMビデオ鑑賞をしてみるとすぐ分かります。
男性は、いきなり責めの場面に来ても十分楽しめます。
というか、むしろ、責めの場面に至るストーリーは早送りで飛ばして、とにかく責めの場面に辿り着こうとしがちです。ところが、同じようなことを女性と一緒に見る場合にしては効果半減、どころか逆効果にさえなります。
女性は、ストーリーの展開に乗って、次第次第に主人公の心理に同化していくのです。
そうした準備の後に初めて、責められる主人公の気持ちと一体感を持つことができるのです。

バイブプレイでも同じです。
最初は、スイッチをオフにしたまま、身体のあちこちにそっと触れるところから入っていくのがよいのです。
その触れ方も、押し付けるのではなく、あくまでそっと、触れる、あるいは、すーっ、と滑らせるように触れるのです。
「流すように」と言う表現の方が適当かも知れません。
 爪先で触れるのと違って、バイブレーターは表面がつるっと、滑らかにできているので、この擦触効果はあまり強くはありませんが、それでも、バイブプレイの前戯としては不可欠です。
 触れながら、沈黙は禁物です。女性に対して、正にこれから始まろうとしているバイブプレイに対する恐怖心を取り除くと同時に期待感を膨らませるように、いろいろと話しかけながら続けましょう。

 例えばこんな風に.....
「指先と違って、さあ、どんな感じかな…?これがやがて、○○(女性の名)の、一番敏感な所に入って行くんだよ。○○、どんなに取り乱すかなぁ…」

「入れても、痛いことはないから、安心しておいで。ほら、僕のより、細いし、短いだろう?ただし、くねりと震えは生身の男とは比較にならないから、そのつもりで、覚悟しておくんだよ。」

「今からそんなに、びくん、びくん、感じているようじゃ、身体が持たないよ。後で、電池が消耗し切るまで、責め抜くつもりだからね。」

「バイブはもともと、不感症治療のために、婦人科の医者達が開発したものだそうだよ。それを、感度のいい○○に使ったら…。結果がどうなるか、楽しみだよ。じっくり、その反応ぶりを観察させてもらうからね。」

「これを使われて、取り乱さなかった女はいないよ。いわゆるその道のプロでもこれを使われると、ひいひい泣いて、ついには腰が立たなくなってしまうことさえ、あるんだよ。」
◎いよいよスイッチ・オンへ
さて、女性の興奮と期待が昂まってきたら、いよいよ、股間へと進みます。
この場合も、スイッチはまだ、オフにしておきます。
「こんな気持ちになっているのに、何でまだスイッチ入れてくれないの…?」と焦れったがらせるくらいに、スイッチは先延ばしすべきです。
 前戯が充分なら、既に花弁は濡れて光っているはずです。初心者なのにもしまだそうなっていないなら、気分の盛り上げ方が成功していない証拠です。濡れていることが確認できたら、スイッチオフのまま、周囲や花弁や花芯をなぞり上げたり、軽く叩いたりした後、「弱」のスイッチを入れます。

 この場合、やり方は2通りあります。バイブレーターが粘膜に触れさせたままスイッチをオンにするやり方と、一旦皮膚から離して、スイッチをオンにしてから、再度触れさせるやり方です。
どちらにしても、それまでの「静」状態から、「動」状態へ変わるわけですから、バイブプレイの中で、最も激しい変化と言えます。しかも、女体はまだ、震動の刺激に対して「慣れ」が全く生じていない段階です。
スイッチを最強にして、イカせる瞬間と並んで、このスイッチをオンにする瞬間が、責める側の男性にとっても、責められる側の女性にとっても最高の瞬間であることに間違いはありません。
 前戯段階の最初からスイッチ・オンだと、この素晴らしい瞬間を初めから放棄していることになります。
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